6月のFXアノマリーは「米金利」!?


梅雨
6月はドル円相場と相関関係が高い米10年金利が年間の天井や底を付けやすい時期として知られています。

2015年6月のドル円相場は1ドル125円を達成したと思ったら、黒田日銀総裁による円安牽制発言の影響もあり、一時的に大きく下落しました。

ドル円相場の下落が一時的かどうかはまだ分からないのですが、心理的節目としても125円が意識されるのは間違いなさそうです。

といってもシステムトレードを中心にトレードしている身として、あまり関係ないというのが正直なところなのですが…。

ここでは6月のアノマリーと言われる「米金利」について見ていきたいと思います。

 

為替取引

まず、「為替取引」についておさらいしてみましょう。

為替取引は「実需取引」と「投機取引」の2種類に分けることができます。

実需取引とは、「貿易取引」や「資本取引」のように商取引によって行われる取引のことをいいます。

投機取引とは、為替差益を狙った取引のことで、銀行や証券会社、ヘッジファンドが取引しています。個人投資家が行ってるFX取引も投機取引に含まれます。

外国為替市場は世界最大のギャンブル場と言われるだけあり、取引の9割は投機取引が締めています。そう考えると恐ろしいですよね。

どんなにきれいごとを言っても変わることはなく、今日もこうしてまた為替差益を狙った取引が世界中で行われているのです。

 

実需取引における資本取引

先ほど出てきた実需取引の中に資本取引があります。

資本は金利が低いところから高いところへ流れていきます。

金利が高い通貨は金利による収益が見込まれるために資本が流れ込むという仕組みです。ちょうどFXのスワップ金利目的で、オーストラリアドル(豪ドル)などの資源国通貨に人気が集まるのと似ています。

この「金利」は景気によって決まります。

景気が良ければ金利は高くなり、景気が悪ければ金利は低くなります。2008年のリーマン・ショック以降、世界的に金利が下がったのを見ると分かりやすいと思います。

あの頃、スワップ金利目的で高金利通貨をロングポジションで保有し続けていた個人投資家のほとんどが退場したと言われています。

 

6月に米10年金利が天底をつける!?

6月のアノマリーでは米10年金利が天底をつけると言われています。米金利の動きを見ればドル円相場の予想が立てやすいというものです。

例えば、6月に米10年金利が上昇すれば、年間の底になり、ドル円が上昇しやすいという予想になります。

反対に6月に米10年金利が下落すれば、年間の天井になり、ドル円が下落しやすいという予想になります。

 

米10年金利をもとに検証してみる

以上のことから、米10年金利をもとに検証をしてみましょう。

まずは、2001年から2014年までの米10年金利から6月が天底をつけた年を並べてみます。

  • 2001年:天井
  • 2002年:-
  • 2003年:底
  • 2004年:天井
  • 2005年:底
  • 2006年:天井
  • 2007年:天井
  • 2008年:天井
  • 2009年:天井
  • 2010年:-
  • 2011年:-
  • 2012年:-
  • 2013年:-
  • 2014年:-

(参考:Investing.com「米国 10年債権利回り」)

結果を見た限り、2009年までは機能している気がしますが、直近においては優位性があるというのは難しそうです。

 

米10年金利を使ったドル円の検証結果

続いては、米10年金利を使ったドル円の検証結果を見てみましょう。

米10年金利を使ったドル円の検証結果

結果は+2,258pipsとなりました。

ルールは米10年金利が6月にその年の天井か底をつけた場合、つまり1月から6月までで最高値(もしくは最安値)をつけた場合、7月の始値で買う(もしくは売る)。決済は12月の終値にします。

もし、6月の時点で天井か底にならなかった場合は、その年のトレードは見送りました。

もう一点、2002年のみ米10年金利のデータが見つからなかったため、成績から除外しています。

たしかにプラスの成績となっていますが、売買回数が少ないことと2008年に偏って利益を出していることからそのままでの運用は難しいと思われます。

興味深いのは、「米金利」を知ればドル円相場の動きが予想できるというアノマリーが一般的に知られるようになってからというもの、機能しなくなっている点です。

正確にいつ頃から米金利のアノマリーが囁かれるようになっているのかは分かりませんが、少なくとも直近の値動きを見る限りあまり相関関係があるとは言えません。

みんなが同じ情報を持った瞬間に機能しなくなるのは、相場の世界らしいのでしょうか。

 

まとめ

6月のFXアノマリーは「米金利」!? いかがでしたでしょうか。

これまではドル円が上昇しやすい、下落しやすい、大相場になりやすい、逆の方向に行きやすいなどでしたが、今回は米金利を使うという趣の異なるものでした。

6月のアノマリーをそのまま使うのは危険かもしれませんが、米金利との相関関係を調べるのは面白いかもしれません。


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しゃまらーしか

しゃまらーしか

ひょんなことからFXサイトを作ったシステムトレーダ。東京都港区在住。スプレッドシートを使って過去のチャートを分析するのが得意です。MT4を使ったEAの開発もしています。大好物の甘い物を求めて、今日もVivienne Westwoodのお洋服をこしらえて甘味処を探索しています。

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