ローソク足のパターンを使ったトレードに優位性はあるか


リズムFXの手法を作るとき、移動平均線やボリンジャーバンドなどのテクニカル指標を使う方は多いと思います。テクニカル指標を使うこと自体は特に問題はないのですが、テクニカル指標を多用するとどうしても将来の相場において再現性が乏しくなってしまうという欠点が浮き彫りになってきます。

バックテストの時点ではきれいな右肩上がりの曲線だったのに、実弾を入れて運用を始めた途端にバックテストとはまったく異なる結果になってしまったことがあるという方も多いのではないでしょうか。

実際に世に出回っているEA(自動売買ソフト)を含めた手法のほとんどは直近の相場にカーブフィッティングされたものが多く、調子が良いと思ったが束の間、あれよあれよと最大ドローダウンを更新していってしまうことが多いようです。

ここでは高い勝率など過剰な期待はせず、シンプルにローソク足のパターンのみを使ったトレードの検証結果を見ていきたいと思います。

 

ローソク足のパターン

ローソク足のパターンにはいくつものパターンがあります。

始値より終値が大きい「陽線」、始値より終値が小さい「陰線」をはじめ、「つつみ足」や「はらみ足」などがあげられます。

ほかにも上下に長いヒゲを持ち、ほとんど実体を持たないローソク足も考えられます。

ここで「ほとんど」という言葉がでてきました。当サイトはシステムトレードを前提にしているため、「ほとんど」や「値動きの勢い」など定義できないものは除外します。

現実に出回っている裁量トレードの商材においては、これらの単語を使うことで販売者の逃げ道を作っている気がしてなりません。

 

ローソク足のパターンを使った検証結果

ここではドル円のローソク足のパターンを使った2種類の検証結果を発表します。どちらもテクニカル指標は使わずローソク足のパターンのみを使ったものです。

ローソク足の分析もテクニカル分析に入りますが、ここでは「テクニカル分析」を移動平均線やMACDといったインジケータを使用したものと定義します。

 

【検証結果 1】

ローソク足のパターンを使った検証結果1

  • 検証期間:2000年〜2015年5月
  • 損益:+6,783pips
  • 勝率:50.9%
  • 平均勝ち:47.8pips
  • 平均負け:-42.7pips
  • PF:1.16
  • PR(損益率):1.12

 

【検証結果 2】

ローソク足のパターンを使った検証結果2

  • 検証期間:2000年〜2015年5月
  • 損益:+4,402pips
  • 勝率:52.0%
  • 平均勝ち:46.5pips
  • 平均負け:-40.5pips
  • PF:1.24
  • PR(損益率):1.15

【検証結果1】は取引回数をできるだけ多くし、【検証結果2】は反対に取引回数をできるだけ絞ることで、勝率を改善させ、平均負けも低くなりました。ただし、合計の損益は減少しています。

以下は【検証結果1】と【検証結果2】の2種類のロジックを同時に運用した検証結果です。
【合計】
ローソク足のパターンを使った検証結果3

結果は、2種類のロジックを足した+11,185pipsとなります。

複雑なテクニカル指標を一切使わなくても、右肩上がりの自然な曲線となりました。

 

ローソク足のパターンを使ったトレードの優位性

ローソク足のパターンを使ったトレードは、複雑なテクニカル指標を使ったトレードと違い、将来にわたって再現性が高いのが特徴です。

複雑なテクニカル指標を使ったトレードでしか利益を上げることができないと思っている方は驚かれるかもしれませんが、優位性のあるトレードは複雑な方法ではなく、シンプルな方法でこそ生まれるものと思います。

テクニカル指標はトレンドを把握するものや、買われ過ぎ売られ過ぎといったオシレータがあり、それぞれはチャートを見ている限りすぐにでも勝てそうな気がしますが、実際はダマシが非常に多かったり、その場しか通用しないことが多々あります。

テクニカル指標を表示したときに一見機能しているかのように見えるのは、「確証バイアス」と呼ばれるもので、都合の良い結果だけを信じてしまうという現象です。

Wikipediaには以下のように定義されています。

確証バイアスとは社会心理学における用語で、自己の先入観に基づいて他者・対象を観察し、自論に合う情報を選別し受容して、それにより自信を深め、自己の先入観が補強される現象である。

上の検証結果はドル円だけですが、検証した結果、ユーロドルやユーロ円でもおなじように機能することが分かっています。

FXは手数料が無料ですが見えない手数料であるスプレッドがかかりため、闇雲にトレードするのではなく虎視眈々とトレードの機会を待って、タイミングを見計らってトレードするのが良さそうです。その分、トレードの回数が限られてくるため、複数の通貨ペアで監視してトレード回数を増やすということが考えられます。

 

まとめ

ローソク足のパターンを使ったトレードに優位性はあるか、いかがでしたでしょうか。

今回の手法はEAにして配布を予定しています(販売は考えておりません)。個人運営サイトのため大きなことは難しいですが、地道にもシステムトレードをしようと思っている方のきっかけになれれば幸いです。


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しゃまらーしか

しゃまらーしか

ひょんなことからFXサイトを作ったシステムトレーダ。東京都港区在住。スプレッドシートを使って過去のチャートを分析するのが得意です。MT4を使ったEAの開発もしています。大好物の甘い物を求めて、今日もVivienne Westwoodのお洋服をこしらえて甘味処を探索しています。

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3件のフィードバック

  1. めがね55 より:

    自分もエクセルで陽線なら次の初値で買い終値で決裁と言う超簡単な検証を試して見た事がありますが、だいたい5通貨、日足、1時間足それぞれ5~10年分で試しましたが、以外な事に全ての通貨、全ての時間軸で綺麗な右肩下がりのグラフが出来上がりました、これは意外でした

    • しゃまらーしか しゃまらーしか より:

      めがね55様
      コメントありがとうございます。単純な検証を試されたとありました。右肩下がり(?)相場は色々と奥が深いのだと思います。

  2. めがね55 より:

    はい右肩下がりです
    逆張りなら右肩上がりです
    fx商材の謳い文句が気になって以前
    正規の値段ではないのですが
    手に入れた事があります、あまりに沢山のテクニカルを使い過ぎていて、そもそも検証自体不可能でした
    その中で多くの商材が言う事は順張りしろと言う事でした
    順張りとは取引より大きな時間足と取引時間足の双方が陽線なら買い陰線なら売りと言う物です
    これには二通りあって
    確定した足をサインとする場合と
    確定前の現行足の方向に順張りする方法です
    後者は1時間足なら15分経過時点、30分経過時点
    などで陽線なら買い陰線なら売りで検証しました
    確定足、現行足どちらをサインとした場合も
    見事に安定して右肩下がりのグラフになりました
    つまり逆張りした場合の方が良いと言う事でした
    平均でpfは0.95程、勝率も47~48%位ですが
    グラフにすると波の小さく安定した右肩下がり
    勿論逆張りすれば右肩上がりになりますね
    たがスプレッドなどは除いての話ですが

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