まったく危険ではない逆張り手法


綱渡り
「逆張りは危ない」「逆張りは恐ろしい」という意見と同時に、「逆張りのリバウンド狙い」「逆張りで勝つ」という言葉もあります。

本を見ても「初心者は逆張りをしがち」というものもあれば「逆張りで利益を上げる」というまるで逆のものが見られます。

数字だけで見ると、「順張り」に対して「逆張り」という単語は、3倍ほど多くのトレーダを引き付けていることも分かっています。

また、世間で販売されている高勝率のEAの多くは逆張りです。

裾野の広いFXの世界で人気が出るためには、どうしても高い勝率が必要になってきます。高い勝率を求めると必然的に逆張りになります。相場はトレンド相場が少なく圧倒的にレンジ相場が多いからです。

そのためたまに大きく動いた翌日に「やられました」というブログが散見されるのはそのためです。

なにも逆張りが悪いと言っているわけではありません。ドローダウンを低くするためには、勝率の低い順張り型の手法と、勝率が高い逆張り型の手法を併用するのが良いと考えています。

ラリー・ウィリアムズの名言にはこのようなものがあります。

大衆は中間では正しいが、最初と最後では間違っている。

多くのトレーダが乗るトレンドが正しいのか、みんなとは異なる逆張りが正しいのか、はたまた、大衆が愛する逆張りは正しくないのか。

ここでは逆張りの手法について見ていきたいと思います。

 

ドル円の逆張り手法

逆張りの手法は一般的には危険とされているようです。

雑誌などでは「短期的には逆張りで長期的には順張り」だとか、「短い足と長い足が同じ方向になったとき」といったものを見かけます。よくあるのは、短期と長期が同じ方向になったときだけエントリといったものです。

これが「大衆」と呼ばれるものならおそらく…とつい思ってしまいますが、もっと単純に考えてみたいと思います。

以下は、ドル円相場の逆張り手法の結果です。

ドル円の逆張り

検証期間は2001年〜2014年10月。

損益は+7,271pipsと問題ない数字が出ています。

とは言え、利益の大半が一時期に集中していることと、ドローダウンが大きい点は否めません。

これをリアル口座で運用すると精神が持たなくなるでしょう。

 

ドル円の順張り手法

次は、先ほどとは逆に順張りの手法を見てみましょう。

以下は、ドル円相場の順張り手法の結果です。

ドル円の順張り

検証期間は2001年〜2014年10月。

損益は+8,151pipsと素晴らしい成績がでました。

ところどころドローダウンも見られますが、こちらはより実践的な手法と言えるでしょう。

 

順張り+逆張りを同時に使ってみると

トレンド相場になれば順張りが利益を出し、レンジ相場になれば逆張りが利益を出すのは、どちらが良い悪いではなく手法の特性です。

実際に2014年9月のトレンド相場で利益を出しても、10月前半のちゃぶついた相場では多くの利益を吐き出してしまった方も多いと思います。そして、つい昨日(10月15日)には再び大きく動いたという印象があります。

それではふたつの相場に対応できるよう、順張りと逆張りを同時に使ってみましょう。

ドル円の順張り逆張り手法

トレンド相場とレンジ相場、それぞれで利益を出す順張りと逆張りの手法を組み合わせることで、ドローダウンは小さくなり、利益は倍増したことが分かると思います。

さらに、これを複数の通貨ペアで実践すれば、より利益は安定してくるでしょう。

順張りも逆張りもどちらが良い悪いではなく、互いの弱点を補い合うことができれば強力な手法で相場に臨むことができます。

順張りと逆張りを使い分けて通貨ペアに分散するというのは王道な取引方法です。ここにさらに時間枠というのを考慮する方法も考えられます。

たとえばロンドンタイムでは上昇したけれどニューヨークタイムでは帳消しされたというのは、ある程度相場にいたことがある方なら経験したことがあると思います。

日足でトレードしている場合、短い時間でトレンド方向が変わってしまうと対応できないという欠点があります。そのとき、日中足のような短い時間足でトレードしていると短期的な動きにも適応できるようになります。

もちろんメリットの反対はデメリットになります。出たり入ったりしている短い時間足のトレードでは、トレンドが継続する場合多くの利益にならないことが多々ありますが、週足など比較的長い時間足を使ったトレードの場合は、トレンドの恩恵に与ることができます。

先ほどの例を出すと、日中足を使ったトレードでニューヨークタイムはショートポジションを保有し、日足を使ったトレードではロングポジションを保有する。このように時間枠を分散させることでもリスクを分散させることが可能になります。

 

まとめ

まったく危険ではない逆張り手法、いかがでしたでしょうか。

トレンド相場にレンジ相場、異なる表情を見せる相場にひとつの手法で臨むより、手法を組み合わせて使った方がリスクも少なく、利益も大きくとれることが分かったと思います。

ただでさえ、毎年のようにボラティリティ(値動きの幅)が異なる相場、手法を使い分けて相場に向き合っていきましょう。


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しゃまらーしか

しゃまらーしか

ひょんなことからFXサイトを作ったシステムトレーダ。東京都港区在住。スプレッドシートを使って過去のチャートを分析するのが得意です。MT4を使ったEAの開発もしています。大好物の甘い物を求めて、今日もVivienne Westwoodのお洋服をこしらえて甘味処を探索しています。

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4件のフィードバック

  1. MQL初心者 より:

    すごく専門的な記事が多く購読させていただいています。

    最近MQLを勉強してEAを作り始めたばかりの初心者なのですが、今回の記事で検証されていた順張りと逆張りのロジックはどのようなものなのでしょうか?

    EAを作って検証してみたいと思っています。
    是非ご指導宜しくお願い致します。

    • しゃまらーしか より:

      MQL初心者様

      コメントありがとうございます。

      EAを作っていらっしゃるとはすごいです(ついつい外注してしまって…)。
      内容ですが、順張りは期間を使ったブレイクアウト、逆張りは足のパターンを使ったものになります。
      まだまだ発展途上なサイトではございますが、どうぞ今後ともよろしくお願いします。

      • MQL初心者 より:

        レスありがとうございます。

        期間を使ったブレイクアウト、足のパターンを使ったものという事ですが、もう少し詳細を教えていただけませんでしょうか?

        EAを組むにもロジックが全然わからないと組めないので・・(汗)

        ここではちょっとという事であれば、メールにでもご返信いただけたら嬉しいです。

        宜しくお願い致します。

        • しゃまらーしか より:

          MQL初心者様

          ご返信ありがとうございます。

          ブログに掲載した手法の詳細ですが、現時点では未公開となっております(申し訳ございません…)。
          今後、発表できたらと思っておりますのでお待ちいただけると幸いです。

          どうぞよろしくお願いします。

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