FXの成績が7倍に増える決済のタイミング


タイミングうわっ…ものすごくアルファブロガに影響を受けたみたいなタイトルです。「とても」や「すごく」などの言葉を使わずに「具体的な数字を出す」、しかも人間が覚えやすいマジカルナンバ7(±2)ときたものだ。

思わずクリックしたのに内容が無難で大したことなければページの離脱率が上がり、その人は二度と訪れることはないだろうと、ひたすら後ろ向きな想像ばかりが働くものでございます。

と自らハードルを上げて青木ヶ原のように首を締めたところで、本日のテーマは「FXの決済のタイミング」。

資金効率を上げようと、少ない資金にレバレッジをかけて短期間で何度も取引をしたり、相場にいる時間を短くすることがリスク回避につながる。最近はそのような姿勢で相場に臨むのが人気なようです。

しかし、実際はどうでしょうか。ほんの少しのスプレッドの違いであの会社では利益が出ない、短期間で資金を膨らますつもりがほんの何回かの負けで資金を大きく減らしてしまう、そんな人が多く見られます。

そもそも些細な条件の違いで通用しなくなるロジック自体、潜在能力は極めて低く、今後使えるかどうかも怪しいところです。資金は慌てずゆっくり増やすが吉(資金が増えれば自然と増加します)。

ここではたくさんのテクニカル指標など一般的に耳障りの良いものは置いておき、相場の本質に迫るように手法を見ていきたいと思います。

 

FXの決済のタイミングだけを変更する手法

今回見る手法はエントリは同じ場所で行い、決済のタイミングだけを変更させるというものです。もちろん相場に長くいることがリスクであるとか、スキャルピングは資金効率が良いという風潮は、ここでは忘れてみましょう(スキャルピングを否定しているわけではありません)。

相場では一般的に「である」とされていることでも実は違っていた、ということが多々あります。例えば、命綱として知られる損切りを使わない方が資金が増えやすい(保険は大切です)?、ナンピンはダメ? トレーリングストップ? ピラミッディング? 検証すると面白いことが分かりそうです。

ここでは世界でいちばん取引量のあるユーロドルを例に、同時にエントリして、決済のタイミングだけを変更した手法の成績を見ていきます。

 

決済のタイミング1【EUR/USD】

決済のタイミング1【EUR/USD】

  • 検証期間:2001年〜2014年12月
  • 損益:+1,631pips
  • 勝率:53%
  • 平均勝ち:51.8pips
  • 平均負け:52.5pips
  • PF:1.09
  • PR(損益率):0.99

 

決済のタイミング2【EUR/USD】

決済のタイミング2【EUR/USD】

  • 検証期間:2001年〜2014年12月
  • 損益:+3,448pips
  • 勝率:52%
  • 平均勝ち:79.3pips
  • 平均負け:77.3pips
  • PF:1.13
  • PR(損益率):1.03

 

決済のタイミング3【EUR/USD】

決済のタイミング3【EUR/USD】

  • 検証期間:2001年〜2014年12月
  • 損益:+11,356pips
  • 勝率:53%
  • 平均勝ち:140.6pips
  • 平均負け:122.6pips
  • PF:1.28
  • PR(損益率):1.15

 

異なる決済タイミングの評価

どれも同じタイミングでエントリしたにもかかわらず、決済のタイミングを変えるだけで成績に最大7倍もの差が生じる結果となりました。決済タイミングについて1、2、3の順番に長くなっています(平均勝ち、平均負けが増えるいるのはそのためです)。興味深いことに、ほとんどの通貨ペアにおいて同じような結果になります。

利益が出ているうちに決済をしよう、今日のうちに決済をしよう、今週のうちに決済しよう、今月のうちに決済しよう、使用する時間足によって決済の目処は異なりますが、長く保有するほど安定した成績になることが分かります。

参考までに上の手法はテクニカル指標は何も使っていません。あくまで一定のルールで同時にエントリをして決済のタイミングだけを変更しただけです。

システムトレードの神様と言われるラリー・ウィリアムズは著作「ラリー・ウィリアムズの短期売買法」の中でこのような言葉を使っています(詳細は「システムトレーダ必見!「ラリー・ウィリアムズの短期売買法」」をご覧ください)。

もしダンスを踊るように、マーケットに出たり入ったりしようとするなら、いつも大引けまでポジションを持つことに比べて、多くのお金を儲ける事ができないであろう。

こと順張りにおいて、利益のほとんどを得るのは大きなローソク足が形成されたときです。このときに相場に入ったり出たり文字通りダンス・ダンス・ダンスを繰り返していれば、大きな利益は得られません。

一度保有したら持ち続ける、現在の相場においてはあまりに渋い手法ですがとても効果がある方法のひとつだと思います(僕も多用しています)。

 

決済のタイミングの合計【EUR/USD】

決済のタイミングの合計【EUR/USD】

  • 検証期間:2001年〜2014年12月
  • 損益:+16,435pips
  • 勝率:53%
  • 平均勝ち:90.6pips
  • 平均負け:84.1pips
  • PF:1.19
  • PR(損益率):1.08

3つの決済のタイミングを同時に使った場合はどうなるでしょうか。ちょうど分割決済を想像すると分かりやすいと思います。合計はもちろん3つの決済のタイミングを足したものになるので損益は上昇します。しかし、実際はドローダウンの波が同時に発生してしまうため、逆効果となってしまいます。

もし積極的に利益を狙いたい場合は、決済のタイミング3のみで枚数を上げた方が賢い選択といえるでしょう。

 

決済のタイミングに資金管理を使う

決済のタイミング_資金管理なし

上の画像は決済のタイミング3を使った2014年の成績です。結果は+575pipsと決して悪くない成績です(だと思います)。

 

決済のタイミング_資金管理あり

今度は決済のタイミング3に資金管理を使ってみましょう(資金管理の詳細はこちら)。成績は+1,070pipsと約2倍に改善されました。

本来、手法と資金管理(マネーマネジメント)は昔の良書などにもあるように一緒に考えるものだと思うのですが、最近ではひたすら数字をこねくり回した手法ばかりが注目されている気がします。

テクニカル指標を使わないシンプルな手法は長期にわたっての利益が期待できます。そこに資金管理を使うことで優位性のあるトレードが可能となるのです。さらに通貨ペアで分散し、手法を増やすことで安定した利益を得られるようになります。

 

まとめ

FXの成績が7倍に増える決済のタイミング、いかがでしたでしょうか。

気をつけなければいけないのはテキトーにエントリして決済を伸ばせば利益になるのではないということです。あまりに短いトレードではスプレッドの影響も受けやすく、FX会社の比較に勤しむ多くのトレーダと同じ道を歩いてしまいます。

雑音に振り回されることなく職人のごとく地味な作業を続けて、定期的に上げ下げを繰り返す相場から利益を得るというのも悪くないと思います。


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しゃまらーしか

しゃまらーしか

ひょんなことからFXサイトを作ったシステムトレーダ。東京都港区在住。スプレッドシートを使って過去のチャートを分析するのが得意です。MT4を使ったEAの開発もしています。大好物の甘い物を求めて、今日もVivienne Westwoodのお洋服をこしらえて甘味処を探索しています。

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