FXの通貨ペアを分散させる「ポートフォリオ」の効果


たまご
「卵は一つのカゴに盛るな」

「リスクは分散させた方がいい」

FXをやっている方なら一度は聞いたことがあると思います。

いやいや、実際には分散させない方が集中できていいという考え方もありますが、それを言い出すとしばらくお話が進まなくなってしまうので、今回は分散させた方が良いと思い込んで進めていきましょう。

ちなみに、分散させないでひとつのことに集中した方が良いというのは、「あなたも株のプロになれる」の著者である明治時代の相場師・立花義正氏が有名です。

ひたすらパイオニア株を取引する”パイオニ屋”(←おそらくジョークだと思います)として知られた立花氏は分散させずに集中した方がやりやすいとあります。

また、最近にわかに注目を集めるニックこと、リーマン・ブラザーズ出身のニコラス・グールド氏も以下のように述べています。

多くのマーケットでリスクを分散しようとするよりも、ひとつまたは少数のマーケットに集中することのほうがはるかに優れています。

ただし、もし、ひとつのマーケットに集中した方がいい理由として「集中力」など人間の能力があげられるのなら、自動売買をすれば解決されます。もちろんほかに理由があるのならこの限りではありません。

それ見たことか、「お話が進まなくなる」と言いながら自らお話を脱線させてしまうのです。

今回は、分散するのが良いとされるポートフォリオの効果について見ていきます。

 

経緯

そういえば、「経緯」を「けいい」ではなく、「いきさつ」と読んだ方がそれらしいようです(どうでもいい)。

さて、お話を戻すと、最近、新しい仕事の一環で、試験的にEAを運用してもらうということがありました。

もちろん自分から「運用してください」とお願いしたわけではなく(今まで一度もそのようなことはありません)、あくまで相手から「もし良かったら(試験的に)使わせてもらえますか?」ということで使った次第です。

この「試験的に」というのは、EAを使うことが主事業ではないという点だけ把握していただけたらと思います。

そして、EAの運用を開始すると、成績が芳しくありません。

それもそのはず、勝率が50%前後のため、10連敗するのは当然なのです。

しかし、FXをほとんどやったことがなく、EA(自動売買ソフト)というものに対して幻想を抱いている彼にとって、10連敗などするEAはまともな精神状態ではいられません。

彼はいわゆる良い大学を出て、上場企業を経て独立した、世間から見たらエリートコースまっしぐらです。

彼のことを悪く言うつもりはありません。

ここで理解すべきポイントは、それだけエリートである人でも「相場」という海に入ったときには「メンタル」が耐えられないということです。

もちろん相場の経験がない方にとっては仕方のないことです。なにも「相場に学歴は関係ない」と学歴コンプレックス全開で言うつもりは毛頭ありません。事業に時間を割いた彼と相場に時間を割いた者の費やした時間の差です。

 

試験的に運用したEAの成績

試験的に運用したEAは特別なEAでもなんでもなく、拙サイトではおなじみ「$は壊れたね」「€は遊んでくれたよ」からドル円、ユーロ円、ユーロドルの日足で運用するEAを使いました。

使ったのは2015年10月のほんの2週間程度。その期間勝ったのは1回あるかないかと言ったところです。

それでは2015年の成績について通貨ペアごとに見ていきましょう。

【ドル円】-242pips

ポートフォリオ・ドル円

【ユーロ円】+254pips

ポートフォリオ・ユーロ円

【ユーロドル】+460pips

ポートフォリオ・ユーロドル

ドル円だけで運用していると、それは耐え難い成績になってしまいました。それでもおそらくギリシャ問題のあったユーロ絡みの通貨ペアでは利益が出せていることが分かります。

続いて、3通貨を同時に運用したときの成績を計算してみます。

【Total】+472pips

ポートフォリオ・トータル

3通貨ペアを同時に運用すると、ドル円の損失が相殺され、+472pipsの利益が出ていることが分かりました。

ところどころドローダウンが出ているところはありますが、そもそも全勝や勝率8割といった世界とは無縁な取引をしているため、個人的には十分すぎるほどの成績と言えます。

 

ポートフォリオ

「ポートフォリオ」とがむしゃらに言おうものなら、ポートフォリオ()と揶揄されてしまうのも時間の問題です。それでも、上のように銘柄を分散させることによってトータルで損益をプラスにすることは十分可能になります。

ここで、「ユーロドルだけをトレードした方が良い」という考えも出てきそうですが、ユーロ絡みの通貨ペアがプラスだったのは「たまたま」で、長期的にはどの通貨ペアも負けるときが来るということです。

「ブラックスワン」の著者であるナシーム・ニコラス・タレブの「まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか」のように、勝っても勘違いしないというのはとても大切なことだと思います。

あとは勝っても負けても自分の決めたライン(おそらくは最大ドローダウン)までは感情を排して取引するのみ。

実は今回、別の手法の記事を書く予定だったのですが、ちょうどポートフォリオについて面白い結果が分かったので、急遽変更をした次第です(だから記事の公開が1日遅れたのやもしれません/言い訳)。

 

まとめ

FXの通貨ペアを分散させる「ポートフォリオ」の効果、いかがでしたでしょうか。

ポートフォリオは相関関係もあるので、がむしゃらに組み合わせれば良いというわけではありません。それでも分散投資をするというのはひとつの銘柄でやるよりはずっと精神状態も落ち着けるというのが個人的な価値観です。

もちろんそれはFXだけでなく、225などほかの商品も取り扱うだけでなく、アフィリエイトをしてみるなど、ほかの収入源を持つというのも同じことだと思います。


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しゃまらーしか

しゃまらーしか

ひょんなことからFXサイトを作ったシステムトレーダ。東京都港区在住。スプレッドシートを使って過去のチャートを分析するのが得意です。MT4を使ったEAの開発もしています。大好物の甘い物を求めて、今日もVivienne Westwoodのお洋服をこしらえて甘味処を探索しています。

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