【第32回】FX投資家は「確率」が好きなのに「肌感覚」に頼る


ルーレット
FXトレーダに限らず投資家は確率論が大好きなものでございます。ことシステムトレーダと言われる人たちはこの傾向が顕著にあらわれます。たしかにシステムトレーダの集いに顔を出すとみなさん「確率、確率、確率」と言っているような。

とここまで書いたところで「集い」に行ったことなぞないんだったと完全なるでまかせを書いたことを恥じるのです。いつも戯言ばかりのブログではございますが、これは本当に「でまかせ」です。こうしていちいち「でまかせ」であると書かなければいけない状況はオオカミ化が進んできた証拠かもしれません。

この「確率」というのは面白いものではありますが、盲目になる危険なもの。今回はFXにおける「確率」について見ていきたいと思います。

 

過去に照らしあわせた確率

FXをやっていると目に入る確率にはアノマリー、アストロロジー、そして多くのテクニカル分析などがあります。「確率」というのはたしかに便利なものではありますが、使いようによっては非常に危険な面も持っています。

そう、多くの人がお気づきのように「確率」は過去に照らし合わせたものでしかないという最大の弱点があります。そして「月」を使ったアノマリーなどにおいては「100年に一度」を予測するには心許ない期間でしか検証されていません。月に一度しかデータを採れないと15年間を検証してもサンプルは15個しかないのです。

「100年に一度」と言われる相場がここ数年間で何度も起きて、「1000年に一度」と言われるアイドルが何人も生まれています(「1000年女王」というのはメーテルの母親の物語)。

「確率」という言葉に決まる前は「確からしさ」「多分さ」という言葉が候補に上がっていたとウィキペディアに書かれていました。「多分さ」と「確率」だとだいぶ意味合いが異なってきますよね。

 

ユーロペッグの手法は甘いにもほどがある

最近起きた例を出すと「ユーロペッグを利用した手法」で多くの投資家が損失を被りました。そもそもユーロペッグを利用というのは、2011年9月からのユーロスイスの下限が1.20であるという前提のもとでしか成り立っていません。

そして「これなら安全にいける」という投資家が群がり、2015年に結末を迎えることとなりました。このような手法は典型的な「100年に一度」を甘く見た結果だと思います。

自分が手法を選ぶひとつの指針として、「ユーロペッグの手法を作っていたか」というのがあります。そのような思考を持っている人は危険というのは意外と効果的なフィルタになるのかもと…ゲフゲフ

 

昨日の常識は今日の非常識

自分自身、2011年〜2012年にかけてのドル円相場の膠着ぶりを見ては、もうFX(ドル円)は動かないのかなと思っていた時期がありました。これほど長く動かないというのを経験したことがなかったからです(もっともFXがいつまでも続くとも思っていませんがへいk)。

しかし、2012年後半からはアベノミクス相場と呼ばれるものがはじまり、再び相場が動き出し円安相場となりました。

個人的には2014年に大きく稼げた新米トレーダが、次のレンジ相場で苦しみ下落して資金を削ったときこそ、それまで残っていたトレーダ本領を発揮すると思っています。

 

「手法の入れ替え」を感覚でやってはいけない

システムを作る上で「確率」は欠かせませんが、「確率」に盲目になってしまうのもいけません。これは矛盾するかもしれませんが、計算されたものから外れた場合、システムを外すことを考える必要があると思います。

過剰な最適化(カーブフィッティング)をしていない「良い確率」の場合、勝率は乖離すると。回帰しようとします。この場合、システムを外すことを考えるのは最大ドローダウンを更新したときと言えます。

過剰な最適化をしている場合、そもそも手法の再現性が乏しいためどのタイミングでシステムを外すのかが問題になってきます。

「手法の入れ替え」という言葉はシステムトレードを行う人の間で多く聞かれますが、これは「最近調子が良くない」「連敗が続いている」という言葉で判断するものではありません(僕の周りでも「肌感覚」を持てはやされて消えていったトレーダがいます)。

また、「資金の○%を割った」というのも一見数字を分析しているように見えますが、その資金は自分の都合で計算されたことが多いです。資金を中心に考える場合はシステムの最大ドローダウンを計算し、とれるリスクの割合を決めて、その割合を超えたときとなります(計算方法はここでは割愛します)。

手動自動を問わずシステムを使うようになると数字や確率、統計といったものに酔いしれる傾向がありますが、使いこなすのはまた別問題。少し前の「iPhone使っていたらカッコ良い」。けれど、iCloudもFaceTimeも分からないという状態が近いのかなと思います(こじつけです)。

 

まとめ

【第32回】FX投資家は「確率」が好きなのに「肌感覚」に頼る、いかがでしたでしょうか。

「FX初心者講座」も直近13回は踏み込んだ内容となってきました。これが徐々に段階を追うということなのだと思います。次回からはファンダメンタルズ、そしてテクニカルに移る予定です。


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しゃまらーしか

しゃまらーしか

ひょんなことからFXサイトを作ったシステムトレーダ。東京都港区在住。スプレッドシートを使って過去のチャートを分析するのが得意です。MT4を使ったEAの開発もしています。大好物の甘い物を求めて、今日もVivienne Westwoodのお洋服をこしらえて甘味処を探索しています。

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