ファンダメンタルズ分析の超入門


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ファンダメンタルズ(fundamentals)とは、「経済の基礎的条件」と訳され、その国の経済活動の状況を指す概念として使われる用語です。ファンダメンタルズには経済成長率、雇用系指標、物価指数などが含まれ、これらを分析することで、通貨の値動きを予測するのが「ファンダメンタルズ分析」です。

ここでは「FX攻略.com 2016年11月号」に掲載されている雨夜恒一郎さんのコラムを中心に、「ファンダメンタルズの基礎」を学んでいきましょう。

 

短期のファンダメンタルズ

短期(この場合は3カ月程度までと考えてください)の米ドル需給に最も大きな影響を与えるのは、米国の金利動向です。金利はその通貨がもたらす収益そのものだからです。

「経済の中心はアメリカ」と言われるように、短期のファンダメンタルズにもっとも影響を与えるのは「米国の金利動向」とあります。米国が利上げするなら「米ドル高」、利下げするなら「米ドル安」になると考えましょう。

 

超短期の需給

超短期の相場は投機的・思惑的な売買が出て一時的には相場が動きますが、それらはあくまで「仮需」のため、しばらくすると反対売買が出て元に戻ってしまうことがほとんどです。

「超短期」は「短期」よりもさらに短い期間です。超短期では「要因発言」や「市場の噂」「心理的要因」などが影響を与えます。ただし、これらは一時的なものなので、しばらくすると元に戻る傾向があるといいます。

 

中長期のファンダメンタルズ

貿易収支が黒字の国(例えば日本)は、輸入より輸出が多いため、差し引きで外貨を売って自国通貨を買わなければなりません。中長期的に見ると自国通貨が上昇しやすくなります。

気をつけなければならないのは、景気が良い国の貿易収支が黒字であるとは限らず、むしろ景気と貿易収支は逆行することが多いということです。

貿易収支が中長期的に見て重要なのは、貿易に伴う取引は「片道切符」、つまり反対取引がなく、需給にパーマネントな影響を与えるからです。

中長期(3か月〜1年程度)の需給に最も影響を与えるのは「貿易収支」になります。日本は貿易収支が「黒字」のため、中長期的に自国通貨が上昇しやすくなる(ドル円相場なら下落する)傾向があります。

面白いのは、景気と貿易収支が逆光する点です。景気が良いと輸入が増え、貿易収支が赤字になりやすいといいます。反対に景気が悪いと、自国で消費できない分が輸出され、貿易収支が黒字になりやすいのだとか。

 

超長期のファンダメンタルズ

購買力平価は2か国の物価を基に算出した為替レートの理論値というべきものです。

PPPと実勢レートが超長期的に見て同じ方向に動くとすれば、物価上昇率が低い国の通貨は高い国の通貨に対して強くなると予想できます。

「購買力平価」はPPP(Purchasing Power Parity)とも呼ばれ、2か国の物価を基に算出した為替レートの理論値になります。たとえば、米国で1ドルで売られているハンバーガーが日本で100円で売られている場合、米ドル円の理論値は1ドル=100円になります。ただし、実際にはさまざまな材料が含まれるため、あくまで「理論値」なのでご注意ください。

少し分かりづらいですが、超長期のファンダメンタルズの善し悪しは、物価上昇率で決まることになります。

 

まとめ

各期間においてファンダメンタルズの善し悪しを見てきました。ここで各期間におけるファンダメンタルズに重要な要素をまとめてみましょう。

  • 短期:雇用
  • 中長期:貿易収支
  • 超長期:物価上昇率

ファンダメンタルズをFXトレードに役立てるのはかなり難しいですが、参考になれば幸いです。

 

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しゃまらーしか

しゃまらーしか

ひょんなことからFXサイトを作ったシステムトレーダ。東京都港区在住。スプレッドシートを使って過去のチャートを分析するのが得意です。MT4を使ったEAの開発もしています。大好物の甘い物を求めて、今日もVivienne Westwoodのお洋服をこしらえて甘味処を探索しています。

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