
少し前までドル円のスプレッドが1pipsだったFX業界も、現在では1pips未満が当たり前です。0.8pipsすら高く感じてしまうという方も多いのではないでしょうか。0.3pips、これくらいだとうれしいですよね。
ユーロドルは0.5pips、ユーロ円は0.9pips、ポンド円は1.9pips。
スプレッドコストは安く済ませたいところですが、過熱するスプレッド競争を見ていると、本当に約定するのか心配になってくるものです…。
ここでは売買スプレッドコストに注目したいと思います。
売買スプレッドコストの脅威

突然ですが、この画像は何の画像でしょうか。
投げかけ系のブログは抵抗があるのですが、思わず書いてしまいました。
上の画像は「売買スプレッドコスト」を成績で表したものです。
1pipsのスプレッドでトレードを100回行った場合、必然的に画像の通りの右肩下がりの線を強いられることになります。これはトレードすればするほど長くなるので、蟻地獄にハマるのは時間の問題と言えるでしょう。
こうやって見ると売買スプレッドコストとは本当に恐ろしいですよね。
たしかにFX会社が「5,000円のキャッシュバック」、「取引手数料無料」でもガンガン儲かっていく理由が分かります(塩漬けしたポジションの強制ロスカットもすごいと思いますが…)。
海外FXの100%ボーナスも普通に考えると色々と違うと思いますが、いざそのようなメールが送られてくると思わずうれしくなってしまうのがヒトなのだと思います。
売買スプレッドコストを節約するために
売買スプレッドコストを節約するために、私たちFXトレーダー何をすべきでしょうか。それは「トレードしないこと」に尽きます。
しかし、FXで利益を出すのにトレードしないわけにはいかないので、「極力トレード回数を減らすこと」を努めましょう。本当にエコなのは「エコカーを買わないこと」と似ているのかもしれません。
当然ですが、営利企業が存在する以上「エコカーを買わないのがエコである」という声はなかなか大きくはなりません。次々に新しいエコな車を出してよりエコに見せかけているのは誰もが知っているはずなのに(車屋さんに恨みがあるわけではありません)。
利益を追いかける企業(この場合FX会社)の言うことに従っていては、いつまでも相手の思う壺になってしまいます。FXは特に裾野が広い分、「多数派と異なる行動をする必要がある」のです。
最近はシステムを選択型して取引する「選択型システムトレード」に注目が集まっています。選択型システムトレードは初期費用もかからず、誰もがかんたんにFX取引を始めることができますが、スプレッドが広く設定されているのが特徴です。
ミラートレード全般に効果がないとは言いませんが、企業の言うとおりに何度もトレードを続けていると怖ろしいスプレッドコストを支払うことになるのは理解しておく必要があるでしょう。
取引回数を減らして売買スプレッドコストを節約しよう
トレードしない回数を増やすために取引回数を減らしてみましょう。トレードをしないと退屈に感じるFXトレーダーも多いですが、目標は「トレードすること」ではなく「利益を上げること」です。射幸心を捨てないと、いつまでも周りと同じになってしまいます。
トレードをするというのは、買っても負けても「手数料を支払う」必要があることを意味します。スプレッドは目に見えない分、トントンになっていると勘違いしてしまいますが、本来それはプラスで終わるトレードなのです。どんなにプラスで終わったトレードも、必ず一定の割合はピンはねされているのです。
取引回数を減らすには、無駄をなくすことが大切です。日々のトレードの中で無駄なエントリーを減らすだけで、売買スプレッドコストは大幅に削減されるでしょう。
無駄な取引を減らすことを「フィルタにかける」ということがあります。フィルタをかける方法はいろいろあるので検証してみましょう。
たとえば、一般的にはロングで取引する場合、上昇トレンドのときだけエントリーするのが良いとされています。反対にショートで取引する場合、下降トレンドのときだけショートで入るのが良いといわれます。
これは相場のトレンドと同じ方向にエントリーする「順張り」を意識したトレード方法です。
否定するつもりは毛頭ありませんが、相場には順張りと逆張りが機能する相場があります。不思議なことですが、上昇トレンドのときの「ショート」、下降トレンドのときの「ロング」、これらも効果があるのです。
相場の仕組みで言うと、「順張り」に「逆張り」のフィルタをかけるということになります。また、心理で言うとみんなが強気なときの暴落を狙うスタイルにもなります。
まとめ
売買スプレッドコストについて書いてきました。
年間250日ほどある営業日、1日1pipsの節約で250pips成績が改善されます。これは無視できない数字です。明日からのトレード、スプレッドコストを意識するようにしてみましょう。