【第11回】スプレッドの意味を知って取引回数を見直す


小銭
FXの取引レートには「買値」と「売値」の2種類があります。これは「【第7回】為替レートの見方を覚えましょう」にも出てきたように「2WAY」と呼ばれ、高いほうが「買値」、安い方が「売値」となります。

そして、このふたつの価格の差のことを「スプレッド」と呼びます。

スプレッドを制するものはFXを制す!まではいかないかもしれませんが、スプレッドの意味を知ればきっと取引方法だって変わるはずです。

ここでは「スプレッド」について見ていきたいと思います。

 

 マイナスから始まるFX

FXではスプレッドが存在するため、ポジションを持つとマイナスから始まることになります。

ドル円を120.55円で買った瞬間に売ろうとすれば120.54円くらいになり、120.54円で売った瞬間に買い戻そうとすれば120.55円くらいになります。

この差はFX業者によってことなるため、ふたつの価格の差であるスプレッドが狭ければ狭いほど、トレーダにとって有利となります。

ちなみにスプレッドの読み方は、すべての通貨ペアで使える「pip」のほか、クロス円では「銭」、その他の通貨ペアでは「ポイント」を使うことが多いようです。

 

スプレッドがFX業者の利益になる

昔むかし、実は僕もまだ知らないころはFX取引をすると手数料+スプレッドがかかっていたそうです(しかもスプレッドも数十銭とか)。

最近では手数料は無料がほとんど(当たり前)です。それならFX業者はどうやって利益を得ているのかというと、このスプレッドが利益になっています。

本当はノミ行為があるとかないとかですが、そこはゴニョゴニョしておくのが大人かと…。

スプレッドも数十銭ではなく、スプレッド競争が激化した今ではドル円0.3銭とかも多くなってきました。本当にすごいです。

 

スプレッドは時間帯によって変化する

FX業者の謳う低スプレッドですが、実はよくよく観察していると時間帯によってスプレッドが異なることがあります。「広告に書いてあることと違うじゃないか」ではなく、基本的にスプレッドは市場によって変化するという認識が正しそうです。

たとえば取引量の少ない深夜や早朝はスプレッドが広がり、欧州勢やニューヨーク勢が市場に参入してくる夕方、夜は狭くなる傾向があります。ほかにもクリスマスの閑散とした時期ではドル円10銭、ポンド円30銭というスプレッドも珍しくありません(2014年はそうでした)。

人と違う戦略で相場に臨むのは大切ですが、あまりに自分な不利な状況で取引をするのは少し考える必要がありそうです。

 

スプレッドは通貨ペアによって変化する

スプレッドは通貨ペアによっても変わります。世界の中心であるドルを含んだ通貨ペアは流動性が多いためスプレッドが狭く、あまり取引されることがない通貨ペアはスプレッドが広くなる傾向があります。

ちょうどものを買うときの薄利多売をイメージすると近いかもしれません。マニアックな雑誌の価格が高いのもそうですね。

有利にトレードをする場合、ある程度流動性のある通貨ペアを選ぶことが近道かもしれません。日本人の間では圧倒的にドル円、そしてユーロ円や豪ドル円、世界でいちばん取引されているユーロドルもおすすめです。

 

スプレッドコストはすごい

「すべてがFXになる」の中でも度々出てきますが、スプレッドコストはバカになりません。

少額クレジットカード決済をすると「ケチ」と罵る人がいるそうですが、いくらからなら良いのかと度々思うように、典型的な塵も積もれば山となります。そういえば1万円以上なら許すという人は、5,000円を3回決済するときはどうなのでしょう…。絶対値で見ることが大切そうです。

さて、毎回のトレードに3pipsのスプレッドコストを支払っている場合、1日3回トレードすると9pipsの手数料を支払う計算になります。これは1万通貨なら900円に相当します。

1ヶ月間の20営業日では180pips、トレードをすればしただけ勝つ確率が高まると盲信している人は多いですが、トレードをすればするだけ不利になるという事実も認める必要があります。

また、先ほど「絶対値」と書きましたが、今度は相対的に見ると、1回のトレードで2pipsの利益を狙う場合、スプレッドコストが1pipsだと合計で3pipsの利益を確保する必要があります。この場合、常に3割がピンはねされている状態になります。しかも負けても払わないといけないという鬼畜っぷり…。

特にスキャルピングをする人に多いですが、ひどいと取引の半分はスプレッド、FX業者が少しでも取引の仕組みを変えると成り立たなくなるというトレーダも多くいるようです。

FXの手法についての研究ではなく、(EAも含め)この手法がどこのFX会社なら取引ができるのかということについてひたすら研究しているのを見ると本末転倒な気さえしてきます。少しのブレを受け入れることができるくらい、強固な手法を確立することに意識を集中した方が良いと僕は思います。

 

狭ければ良いわけではないスプレッド

ここまで見るとスプレッドが狭いのが正義と思いがちですが、それだけでは判断できないという点があります。

スプレッド競争が激化し、多くのFX業者では低スプレッドを謳うようになりました。しかし、実際は低スプレッドを謳っておいて約定しない(取引が成立しない)という問題があります。ほかにも不利に約定する、雇用統計などの指標発表のときにものすごく広くなるという問題もあります。

そのため、ただ数字だけで判断するのではなく、多くのFX業者を実際に使ってみて比較するのが良いと思います。

世間のFX業者のレビューはそのFX業者を使って負けた人たちが書いていることが多いのか、必要以上に悪いことばかりが書いてある気がします。口座を開設するのは無料なので、実際に口座を開設して、使ってみて自分で判断するのがおすすめです。

 

まとめ

【第11回】スプレッドの意味を知って取引回数を見直す、いかがでしたでしょうか。

スプレッドの意味を知ると同時に自分の取引スタイルを見直すということも大切なことが分かりました。

今だけ通用する、流行りの手法で臨むのではなく、相場を大きく長い目で見て、正攻法で臨むのが相場に生き残れる秘訣なのかもしれません。


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しゃまらーしか

しゃまらーしか

ひょんなことからFXサイトを作ったシステムトレーダ。東京都港区在住。スプレッドシートを使って過去のチャートを分析するのが得意です。MT4を使ったEAの開発もしています。大好物の甘い物を求めて、今日もVivienne Westwoodのお洋服をこしらえて甘味処を探索しています。

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