夏枯れ相場とシステムトレード


夏枯れ相場
「夏枯れ相場だから休む」というのは、トレーダの間でよく交わされる話のひとつです。

トレーダの方ならきっと聞いたことがある人も、実際に自分で休んだという方もいらっしゃうると思います。特に裁量トレードをしている人の中には「夏枯れ相場」を理由に休みをとるというのは定石のひとつといえるでしょう。

しかし、システムトレーダにとって夏枯れ相場はどう立ち向かえば良いのでしょうか。

ここでは「夏枯れ相場」について見ていきたいと思います。

 

「夏枯れ相場」とは

株やFXなど、相場の世界にいる人なら一度は聞いたことのある「夏枯れ相場」。

理由は、欧米の投資家の長期休暇になることと、日本の投資家がお盆休みに入ることがあげられます。言ってみれば世界中がお休みです

個人投資家の間では利益を出していなくても、休む理由に使う人もいるようです。たしかに「夏枯れ相場」というよく聞く言葉に従いたくなる気持ちも分かります。

しかし、実際に「夏枯れ相場」に休むなら根拠がほしいところです。

実際の値幅を見ていきましょう。

 

月間の値幅で見る「夏枯れ相場」

以下は月間の値幅ランキングです。

  • 1位:3月
  • 2位:12月
  • 3位:10月
  • 4位:11月
  • 5位:4月
  • 6位:5月
  • 7位:2月
  • 8位:9月
  • 9位:1月
  • 10位:6月
  • 11位:8月
  • 12位:7月

期間は1995年1月〜2012年8月末の15年間。

統計から見るとサンプルとしてはずいぶん心許ない気はします。と言っても仕方ないので見ていきましょう。やはり8月は7月の次に値幅が小さい月という結果となりました。

7月、8月が値幅の少ない月を独占しているというのは驚きです。さらに続くは6月というのも興味深い結果です。9月から始まる大相場に向けて休むのも手なのでしょうか。

この結果が今後も機能するなら、トレーダは6月から3ヶ月間は休んでも良い気がしてきました。まさにみんなが憧れる職業となりそうです。

個人的に1月はもっと動いていると思ったのですが(12月のクリスマス以降1月は大きく動いている気がしました)、9位と低い結果となりました。前述の大相場と言われる9月も意外と下のようです。

やはりなんとなく思っているのと、実際に数字で見るというのはだいぶイメージが異なることがあります。

 

「夏枯れ相場」とシステムトレード

資料から分かる通り、7月や8月は値幅が少ない(あくまでここ15年間です)ということが分かりました。

ではシステムトレードの場合はどうでしょうか。

値幅が少ない=トレンドが発生しにくいなら逆張りが有効かもしれませんし、順張りを休ませるのは手と言えそうです。

ただ、これらを加味した検証を行ってから実践に移ることが大切です。去年はなんとなくそんな気がしたという肌感覚はシステムトレードでは通用しません。

去年は一昨年は、さらにその前の年はとデータを重ねることで傾向が分かり、はじめて優位性のある手法が作られていきます。多くのEAにあるように直近数年間に最適化された手法ではおそらく今後の再現性は乏しくなってしまいます。

システムトレードにおいては手法云々というより、トレンドとレンジが交互に来るという相場の仕組みを理解することの方が大切です。これはきれいな右肩上がりの曲線に魅せられたトレーダたちの結果を見れば一目瞭然だと思います。

 

「夏枯れ相場」の例外…

実はこの記事は些細な事情から、2014年10月に入ってから書いています(すみません)。

8月の第3週で大きく103円台を上抜けたドル円相場は、これをきっかけに大きく上昇することとなりました。

値幅が少ないと言われる12月も(実は2位ですが)、2012年にはいわゆるアベノミクス相場が始まり大きく動きました。

理由はあとからはいくらでも付けることができます。

統計上、優位である手法を動かしている場合、常にトレードを続けるということが、いちばんのエッジになります。

これは経済指標発表時にトレードをするか否かという話題にも共通して言えることです、検証の結果がそれ(この場合は経済指標)を含んでいる場合は、経済指標発表時にもトレードをすべきというのが僕の考えです。

反対に夏だけトレードを控えた方が成績が改善されたという検証結果があるなら、それに従うべきです。

良くないのは検証をしたのにもかかわらず自ら検証結果には含まれないことをしてしまうことです。せっかくの優位性も実践しなければ何の再現性もありません。

 

まとめ

夏枯れ相場とシステムトレード、いかがでしたでしょうか。

システムトレードをする上で大切なのは、利益を逃さないことです。そのためには気分の上下に頼らない手法が必要になってきます。

多くの人が休むからと休んでいるときに大きな動きがあることも十分に考えられます。何があってもおかしくないのが相場では、普段から仕掛けをしておくことが大切です。自動売買、逆指値、相場に張り付くことをしなくても利益を獲得する方法はいくつもあります。

ぜひ、大きく動くチャンスを逃さずに積極的に利益を獲得していきましょう。


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しゃまらーしか

しゃまらーしか

ひょんなことからFXサイトを作ったシステムトレーダ。東京都港区在住。スプレッドシートを使って過去のチャートを分析するのが得意です。MT4を使ったEAの開発もしています。大好物の甘い物を求めて、今日もVivienne Westwoodのお洋服をこしらえて甘味処を探索しています。

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