「スイングトレード」の基本に立ち返る


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FXトレードは取引期間ごとにいくつかに分けることができます。数秒〜数分で取引を終える「スキャルピング」、数分〜数時間で取引を終える「デイトレード」、数日〜数週間ポジションを持つ「スイングトレード」などがあります。それ以上のものは「ポジショントレード」や「長期トレード」などと呼ばれます。ここでは比較的ゆったりとしたスイングトレードの基本に立ち返ってみましょう。

 

スイングトレードの基本

インターネットが普及した現在、トレード間隔は短くなりましたが、以前は「スキャルピング」など短期間で回転売買する取引方法はありませんでした。

アメリカの証券アナリスト、チャールズ・ダウ(1851 – 1902)の時代、投資家たちは大きく2つの取引手法を作ってきました。ちなみに、チャールズ・ダウは有名な「ダウ理論」(値動きを評価するための理論)を提唱した人です。

 

ロングプル

そのひとつが「ロングプル(long pull)」と呼ばれるものです。これはファンダメンタルズを分析することで、価値を決めようとするものです。ファンダメンタルズの評価が変わるまで、その銘柄を保有し続けます。

 

スイングトレード

もうひとつが「スイングトレード」です。スイングトレードは売買が盛んに行われているマーケットで、数多くトレードするという「スキャルピングのゆったり版」、いわゆる「投機」です。1900年頃には、すでに確立されていることに驚かされます。

 

目標は「リスクを最小限にすること」

スイングトレードは、相場(マーケット)の動きを予測して、その中からもっとも可能性が高いものを選びます。たとえば、「一定期間の新高値をつけたあとはさらに上昇しやすい」といったものです。賽の目を予想するように取引をするのではなく、いくつかのパターンからもっとも期待値の高いものを選びます。

スイングトレードでもっとも重要な目標は、利益を最大限にするよりも、リスクを最小限にすることです。ポジションを持ったあとは、適切なポジション管理をすることになります。相場がどのように動くかは誰も予測できないからです。

 

スイングトレードの最強の3パターン

ここからはスイングトレードでリスクを最小限にする最強の3パターンを見ていきましょう。「最強」は言いすぎですが、損切りポイントをエントリーポイントから近くすることで、損小利大が実現できるようになります。

「損小利大」というと教科書のような感じがして抵抗がある人もいるかもしれません。しかし、このポイントを越えたらトレンドが崩壊する(優位性がなくなる)という場所を押さえておくことで、トレード技術は飛躍的に上昇します。

 

1. 二番底・二番天井

二番底・二番天井

スイングトレードの最強のパターンのひとつが「二番底・二番天井」です。二番底は下降トレンドで一度安値をつけたあと、もう一度安値をつけにいき反転します。二番天井は上昇トレンドで一度高値をつけたあと、もう一度高値をつけにいき反落します。

相場が二番底や二番天井をつけると、損失のリスクを最小限におさえる損切りポイントを提示してくれます。なぜなら、相場は、二度その底(天井)を狙ったあとに反転(反落)しているからです。

 

2. 押し目・戻り

押し目・戻り

スイングトレードの最強のパターンのふたつめが「押し目・戻り」です。上昇トレンドでは上昇の途中で「押し目」ができます。下降トレンドでは下降の途中で「戻り」ができます。そのポイントを損切りポイントにすることで、タイトな損切りが可能になります。

 

3. 投げ尽くし

投げ尽くし

最後のパターンは「投げ尽くし」です。相場には「セリング・クライマックス(Selling Climax)」という言葉もあり、みんなが「もうダメだ…」と悲観的になってボラティリティ(値動きの幅)が大きくなったあとに相場が反転します。この材料が出尽くして「投げ尽くし」になったポイントは、損切りがポイントにすることができます。

FXの場合、「買い」も「売り」もできますが、投げ尽くしの多くの場合は下降トレンドで現れます。FXは通貨の強弱を表すため、「下降=悪い」ではないのですが、一般的には下降相場はパニックになりやすいのです。

相場で大きな下ヒゲをつけたときは、そこを損切りポイントとしてポジションを保有することで、優位性の高いスイングトレードをすることができます。

 

3パターンを見極める

これまでスイングトレードで損小利大を実現させるために、利益を最大化させるより、損切りを最小限にする視点から見てきました。もっともリスクが少ないスイングトレードをするには、今、目の前の相場は、3パターンのどれにあたるかを見極めることが大切です。

相場を見て裁量トレードをするのではなく、あらかじめ厳格なルールを作ってシステムトレードをする場合も同様です。たとえば、1つめのパターン(二番底・二番天井)の場合、「二番底を損切りポイントにする」というのは、「直近◯本分の最安値に損切りの逆指値を置く」ことになります。

また、自動売買のシステムトレードまではいかなくてもイフダン(IFD)注文などをする人も多いと思います。2つめのパターン(押し目・戻り)の場合なら、直近高値に「新規」の逆指値注文、押し目の安値に「損切り決済」の逆指値注文をすることで、半自動売買をすることが可能です。

 

スイングトレードを成功させるために欠かせない注意点

ここで、スイングトレードを成功させるための注意点をあげてみましょう。裁量トレードやシステムトレードをする人でかなり意見が異なる場所なので、自分のなかで咀嚼することが大切です。

  • 時間枠をひとつにする?
  • 疑いを持ったら撤退する?
  • 換算としたマーケットでトレードしてはいけない?
  • 利益が出たら確保する?
  • 勝ちトレードには偏りがある?

 

時間枠をひとつにする?

トレードする時間枠をひとつにするかどうかは大きく分かれるところです。人によっては「長期的なトレンド」と「短期的なトレンド」の方向が合ったときだけトレードするという人もいます。

一方で、あくまで見ているチャートの時間足のみでトレードする人もいます。

 

疑いを持ったら撤退する?

もし、ポジションを持ったあとにマーケットが思った方向に動かない場合、損切りの逆指値注文にかかるまで待たず、ためらうことなくポジションを切ることが大切であると考える人がいます。

しかし、ポジションを持ったら損切り逆指値にかかるか、もしくは利益確定をするまで待つ人もいます。

 

利益が出たら確保する?

ポジションを保有している方向に相場が動いたら、利益を確定する人がいます。このときすべてのポジションを決済するのではなく、半分など分割決済することもあります。さらに損切りの逆指値を「建値」まで移動させて、リスクをゼロにする(トレーリングストップ)人もいます。

一方、利益が出ても分割決済はせず、一定のタイミングで利食う人もいます。

 

勝ちトレードには偏りがある?

特に順張りにおいて、利益の大半は月に2〜3回のトレードが生むことが少なくありません。毎回+10pipsの利益ではないということです。

しかし、なかには毎回決めた利益(金額やpips)で利食いをする人もいます。この場合は手法(システム)の勝率が損益に大きな影響を与えます。

 

スイングトレードの戦略に正解はない

前述の注意点には正解がありません。「手法によって使い分けるべき」という妥当でしょうか。特に利益が出た場合の決済方法、勝ちトレードの利益の偏りは手法によってさまざまです。「誰かが言っていた」ではなく(参考にするのは良いと思います)、実際にトレードしていくなかで、自分にあった方法を見つける(整えていく)ことが大切です。

ただし、トレードを「逃さない」ことは大切です。損切りポイントで防御を行いながら、利益を積み重ねていきましょう。


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しゃまらーしか

しゃまらーしか

ひょんなことからFXサイトを作ったシステムトレーダ。東京都港区在住。スプレッドシートを使って過去のチャートを分析するのが得意です。MT4を使ったEAの開発もしています。大好物の甘い物を求めて、今日もVivienne Westwoodのお洋服をこしらえて甘味処を探索しています。

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