
「すべてがFXになる」を始めてから「FX攻略.com」を読んでみました。様々な噂が飛び交う雑誌ですが、ここはひとつトレンドをと久しぶりのチェックです。
そこにはあのロブ・ブッカーさんも登場。いつかはシステムトレーダの心を掴んで離さなかったNYボックスでおなじみですよね。
ロブ・ブッカーの新手法「トライフェクター」、さっそくチェックしたいと思います。
ロブ・ブッカーの新手法「トライフェクター」

全米最強FXコーチでおなじみ、ロブ・ブッカーの新手法「トライフェクタ―」。「FX攻略.com」には「トライエフェクター」とあります。
トライエフェクター? トライファクタ?
公式サイトによると「Trifecta」で「トライフェクタ―」が正しいようです。さて、名称はこれくらいにしておいて―(気になりますが)。
この「トライフェクター」を見ていきましょう。
ロブ・ブッカーの「トライフェクター」の3ステップ
ロブ・ブッカーの「トライフェクタ―」は次の3つを行います。
- ミス・ピボットの発生
- ノックスビル・ダイバージェンスの発生
- トレンドラインのブレイク
ダイバージェンスが出てきた時点でもういいやとなってしまいそうですが(それ系のお話はどうも苦手です)。NYボックスにアリゾナルール、毎回興味深い手法を作ってくれますよね。システムを検証するのが大好きな僕は興味津々です。
ロブ・ブッカーの「トライフェクター」は逆張りロジック
1つ目の「ミス・ピボット」は、ピボットに触れない日ということから、一方向にトレンドが発生している日とも言えそうです。
2つ目の「ノックスビル・ダイバージェンス」は、相変わらずのロブ・ブッカー節全開。アリゾナ州の名前がつけられていたりと、なじみがないとなかなか大変ですよね。東京の中で新宿・池袋・上野・渋谷、このような感じでしょうか。
3つ目の「トレンドライン」から見ると、ピボットに触れない日が出てきて、ダイバージェンスがあってトレンドラインをブレイクしたらエントリ。
頭の中にチャートが出てきた人はさすがです。
もう少し整理してみましょう。「ミス・ピボット」というのはピボットに触れない日。ピボットポイント(PP)には75%の確率で触れると言われているため、ピボットに触れていないということはピボットに触れやすいことを意味します。
ダイバージェンスやトレンドラインといったロブ・ブッカーさんの特有のものを用いなくても手法を作るヒントになります。
ピボットポイントに触れていないときは一定の条件のときピボットポイントに向かってエントリするというんは十分に優位性がありそうです。以前ロブ・ブッカーさんが公開した「ヴォルテックス」という手法もピボットを利用した手法だったと記憶しています。
僕はテクニカル指標はほとんど使いませんが、移動平均線やピボットなど価格を利用したものはまだ使いやすいと思っています。
ロブ・ブッカー「1000のトレンドを引くこと」
ミス・ピボットとノックスビル・ダイバージェンスは誰が見ても同じものです。しかし、トレンドラインは十人十色の千差万別、蓼食う虫も好き好きの困ったもの。
ロブ・ブッカーさんはこうコメントしています。
バックテストして、何度もラインを引いてみてください。目標は1000本のトレンドラインを引くこと。そうしたら、神さまが教えてくれますよ(笑)
手法を信じて突き進むか、神さまが現れるのを待つか、なかなかなオチが待っていました。
インターネットを探すとロブ・ブッカーさんの信者はかなり多く、NYボックスを使って積極的に検証している方も多いようです。
僕もブレイクアウト型の手法は大好きですが、NYボックスにあるような利益確定ポイントを使うことはあまりありません。ブレイクアウトの特性からどうしても勝率が低く、一度の利益で大きく取らなければならないため、大きく動く日に利益を制限してしまうと勝てなくなるというのが理由です。
もちろん勝率を上げて細かに利益確定するという方法も考えられますが、今のところ僕にはできません(まだまだです)。
ロブ・ブッカーさんが言うようにバックテストをすることは大切です。トレンドラインを引くことはしなくても、思いついた手法も10個も20個も検証することでようやく優位性のある手法ができるのです。
ひとつ間違えてはいけないのは思いついた手法を検証する中でパラメータを過度のいじりすぎると過剰最適化となるので注意しましょう。過剰最適化された手法はバックテストの成績はきれいになっても再現性は乏しくなります。
まとめ
ロブ・ブッカーの新手法「トライフェクタ―」のご紹介、いかがでしたでしょうか。
どの手法を使っても最後は自分の手で検証をすることが大切だと改めて分かりましたよね。
インターネットでは、「ロブ・ブッカーの手法は使えない」などと見かけますが、本当にそのまま利益が出るものが数百円の雑誌に掲載されているとは考えられません。
これらをヒントにきちんと検証を続けることが大切そうです。
追記:2015年のECBドラギ総裁の記者会見でユーロが大きく下落したことをきっかけに、この手法は大きな損失を出してしまったようです。逆張りは高い勝率の反面、ときに大きな損失を抱える可能性があるため損切りはきちんとしておきましょう。