「タートルスープ」戦略


タートルスープ

タートルスープは、スイングトレードの基本を代表する戦略のひとつです。それは、大きなトレンドの転換でエントリーする、あらかじめ損切りポイントを決めておくことが理由にあげられます。

「タートルスープ」を見る前に、元になった「タートルズ(Turtles)」について知る必要があります。ここではタートルズの基本から、「タートルスープ」戦略について見ていきましょう。

 

伝説のトレーダー集団「タートルズ」

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1980年代、アメリカの投資家であるリチャード・デニスが同僚のウィリアム・エックハートと「優秀なトレーダーを育成できるか」という賭けをしたことから、トレーダー集団「タートルズ」がはじまりました。

タートルズの代表的な手法のひとつに「20日間ブレイクアウト」があります。これは過去20日間の高値をブレイクしたら「買い」、過去20日間の安値をブレイクしたら「売り」、というもの(手法)です。

「20日間ブレイクアウト」(4週間ブレイクアウト)は、ひとたび大きなトレンドが来ると機能します。しかし、多くのダマシがあることで、勝率が低くなり、ドローダウンが大きくなるデメリットがあるのも事実です。

参考書籍:伝説のトレーダー集団 タートル流投資の魔術

 

20日間ブレイクアウト

トレンド相場では大きな利益が期待できます。

 

20日間ブレイクアウト

相場の大半を占めるレンジ相場ではダマシの連続になります。「20日間ブレイクアウト」の「20日間」(4週間)という期間は、このくらいの期間が経つとレンジ相場からトレンド相場がはじまるという理由で採用されているようです(長期では「60日間ブレイクアウト」もあります)。

 

タートルスープとは

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タートルズの「20日間ブレイクアウト」が頻繁にダマシにあってしまうことに好機を見つけたのが、「タートルスープ」です。順張りではダマシが多いなら、逆張りでエントリーしようというのが「タートルスープ」の基本的な考え方になります。

ブレイクアウトのダマシは短期間で終了します。そのため、エントリーしたら損切り幅を狭く設定して、短期間で決済します。しかし、そのうちのいくつかは大きなトレンドの転換点となることもあります。狙ってできることではありませんが、後述の損切りポイントを切り上げる(売りエントリーの場合は切り下げる)ことで、利益を最大化することが可能です。いわゆる「トレーリングストップ」を活用することになります。

 

タートルスープ戦略

以下、タートルスープ戦略のルールです。ルールは基本的に「買い」のため、「売り」はその逆を考えましょう。

  1. 過去20日間の安値を更新する
  2. 過去20日間の安値は、今日を含めて4営業日より前でなければならない
  3. 過去20日間の安値の5〜10pips上に逆指値の買いエントリーを仕掛ける
  4. エントリー後、本日(エントリー日)の安値の1pips下に損切りの逆指値を置く
  5. 含み益が出た場合、逆指値注文を切り上げる

 

1. 過去20日間の安値を更新する

「過去20日間の最安値を更新する」は、本日を含めて20日間になります。

 

2. 過去20日間の安値は、今日を含めて4営業日より前でなければならない

今日が「月曜日」の場合、「月・金・木・水」より前になります。これは日足を中心にしているため、1時間足ならローソク足4本分と考えます。

 

3. 過去20日間の安値の5〜10pips上に逆指値の買いエントリーを仕掛ける

「逆指値の買いエントリー」という表現から、現在の価格は「過去20日間の安値」より安いことが分かります。24時間取引ができるFXでは窓ができにくいため、このパターンはかなり少ないといえます。そのため、最安値の5〜10pips上を指値でエントリー仕掛けるというアレンジを考えても良いでしょう。

 

4. エントリー後、本日(エントリー日)の安値の1pips下に損切りの逆指値を置く

3とおなじ理由から、安値は徐々に更新されるため、その日のうちに安値の1pips下に損切りの逆指値を置くのは難しくなります。エントリー日は○pips、翌日から前日安値など応用してみましょう。

 

5. 含み益が出た場合、逆指値注文を切り上げる

逆指値注文の切り上げ方は裁量になります。前日の安値や一定pipsなどを目処にしてみましょう。

 

タートルスープの例

ここでタートルスープの例を、チャートを使って見てみましょう。前述のように、FX相場はその特性から「過去20日間の安値」を逆指値で「買い」が成り立つのが困難です。

ここでは単純に、4日以上前の「過去20日間の安値」を更新した価格をエントリーの基準にしました。

 

タートルスープ

「過去20日間の安値」と「買いエントリー」の場所を表しました。

エントリーは徐々に下がってくるところを「指値」で拾うイメージです。

損切りは日足なので(通貨ペアのボラティリティにもよりますが)、当日は「-200pips」、翌日からは「前日安値」や「建値」などを参考に切り上げていきます。

決済は一括で決済するか、分割で決済する方法が考えられます。決済パターンとして、一定期間が過ぎたら決済(「翌日終値」など)、反対の色の足(「買い」なら陰線)が確定したら決済などがあります。

実際、上のチャートでは、エントリーした翌日は矢印で隠れてしまっていますが、小さい陰線が出現しています。これだとわずかに利益が出ます。陰線が出たら半分決済、残りは損切り値を切り上げるというのもよいでしょう。

 

まとめ

タートルズの「20日間ブレイクアウト」から着想を得た「タートルスープ」について見てきました。過去のトレーダーが使ってきた手法を学ぶというのは勉強になります。FX相場でそのまま使うのは難しいため、自己流にアレンジを加えて使ってみましょう。


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しゃまらーしか

しゃまらーしか

ひょんなことからFXサイトを作ったシステムトレーダ。東京都港区在住。スプレッドシートを使って過去のチャートを分析するのが得意です。MT4を使ったEAの開発もしています。大好物の甘い物を求めて、今日もVivienne Westwoodのお洋服をこしらえて甘味処を探索しています。

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