
前回、「タートルスープ」を解説してきました。これはタートルズの「20日間ブレイクアウト」を逆手にとった、逆張り手法になります(多少の語弊があるかもしれません)。
今回はタートルスープを応用した「タートルスープ・プラス・ワン」戦略について見ていきましょう。
目次
タートルスープ・プラス・ワンとは

タートルスープ・プラス・ワン戦略は、タートルスープより1日後に売買すること以外、ほとんど変わりはありません。これもまた、どの通貨ペアやどの時間足でも通用できると言われています。
今、「タートルスープより1日後に売買する」と書きました。
タートルスープは、過去20日間の安値を更新したあと、その日のローソク足でトレードするルールです。しかし、タートルスープ・プラス・ワンでは、過去20日間の安値を更新したのが確認されたあと、その翌日のローソク足でトレードすることになります。
タートルスープ | タートルスープ・プラス・ワン | |
主なルール | 過去20日間の安値を更新する | 過去20日間の安値を更新する |
過去20日間の安値 | 4営業日より前 | 3営業日より前 |
エントリー | 当日 | 翌日 |
決済 | トレーリングストップ | トレーリングストップ |
タートルスープは、安値を更新したらその日のうちに仕掛ける必要がありますが(相場を見ている必要がある)、タートルスープ・プラス・ワンは、安値を更新したことを確認したら、その翌日にゆっくり仕掛けることができます。
翌日エントリーするには、さらに多くのマーケット参加者をワナにかけられるメリットがあるとされています。
タートルスープ・プラス・ワン戦略
以下、タートルスープ・プラス・ワン戦略のルールです。ルールは基本的に「買い」のため、「売り」はその逆を考えましょう。
- 過去20日間の安値を更新する(1日目)
- 翌日(2日目)、過去20日間の安値に逆指値の買い注文を入れる
- エントリー後、1日目、2日目の安いほうの安値の1pips下に損切りの逆指値を置く
- 含み益が出た場合、逆指値注文を切り上げる
1. 過去20日間の安値を更新する(1日目)
「過去20日間の最安値を更新する」は、本日を含めて20日間になります。
2. 過去20日間の安値は、今日を含めて3営業日より前でなければならない
過去20日間の安値は、今日を含めて3営業日より前でなければなりません。タートルスープは「4営業日より前」なので注意しましょう。
今日が「月曜日」の場合、「月・金・木」より前になります。これは日足を中心にしているため、1時間足ならローソク足3本分と考えます。
3. 翌日(2日目)、過去20日間の安値に逆指値の買い注文を入れる
その日(2日目)のうちに注文が通らなければ、注文はキャンセルされます。
4. エントリー後、1日目、2日目の安いほうの安値の1pips下に損切りの逆指値を置く
エントリーしたら、1日目(新しく更新した安値を持つ日)、2日目の安いほうの安値の1pips下に損切りの逆指値を置きます。
5. 含み益が出た場合、逆指値注文を切り上げる
2〜6本のローソク足が形成されるなかで一部を利食いしながら、トレーリングストップを使って逆指値の位置を切り上げていきます。
タートルスープ・プラス・ワンの例
ここでタートルスープ・プラス・ワンの例を、チャートを使って見てみましょう。

「過去20日間の安値」と「買いエントリー」の場所を表しました。
過去20日間の安値は、11月19日につけています。
その後、12月16日に安値を更新しました(大きな陰線のところです)。
翌日、12月17日に過去20日間の安値の場所に逆指値を置いて「買いエントリー」します。
決済は分割決済が推奨されています。トレーリングストップストップということで、エントリー後、はじめて陰線が出現する12月24日にすべて決済するのが好ましいでしょう。
まとめ
「タートルスープ・プラス・ワン」について見てきました。24時間取引できFX相場では、「タートルスープ」よりも「タートルスープ・プラス・ワン」の方が再現しやすくなっています。安値や高値の更新といった大衆の心理が働くところを意識し、相場が反転する場所を狙っていきましょう。