【第36回】イギリスの経済指標とポンドを使ったトレード


イギリス
かつての基軸通貨であったイギリスポンド(スターリング・ポンド)も先述の通り、第一次世界大戦後のイギリス経済の疲弊とアメリカの成長に伴い立場が逆転してしまいました。

そのプライドからか、イギリスが欧州連合に参加しても通貨だけは自国の反対もあり、ユーロ参加は見送られたのだとか。さすがに歴史あるイギリスさんが新参者であるユーロに身を委ねるというのは抵抗があるかもしれません。

今回はそんなイギリスの経済指標について見ていきたいと思います。

 

イギリスの経済指標

イギリスで注目度が高い経済指標です。以前、指標スキャル全盛時は各PMIも大きな影響を与えていましたが、最近ではそれほど大きく動く印象はありません(もちろん時代は変わります)。

  • BOE政策金利:毎月上旬21時00分(夏時間20時00分)
  • BOE四半期インフレレポート:四半期上旬19時30分(夏時間18時30分)
  • 四半期GDP:四半期18時30分(夏時間17時30分)
  • 失業率:毎月中旬18時30分(夏時間17時30分)
  • 消費者物価指数:毎月中旬18時30分(夏時間17時30分)
  • 小売売上高:毎月中旬18時30分(夏時間17時30分)

ドル、ユーロのほか日本円かポンドを含めると世界3大通貨と呼ばれるだけあり、イギリスの経済指標が為替相場に与える影響は大きいです。ドル円やユーロドル相場が比較的落ち着いた動きをしている日でもポンド円とポンドドルだけ大きく動いていることもあるので、ぜひトレードしておきたい通貨と言えます。

どれも経済指標が発表されると同時のトレードはスプレッドも大きく開くため(FX会社による指標スキャル抑制もある)、指標スキャルはおすすめしませんが、多くの指標があるためトレードする通貨ペアのひとつとして検討する余地は十分にあります。

 

ポンドを使ったトレード

ポンドは以前から値動き(ボラティリティ)が大きい通貨として知られています。また、ポンドドルだけでなく、ポンドドルとドル円の合成通貨であるポンド円はポンドドル以上の値動きを見せます。

そのためリスク許容型のトレーダーには愛される反面、リスク回避型のトレーダーには疎まれる傾向があります。これに対しては枚数を減らしてリスクを同じにすれば問題ないと思っています(例:ドル円2枚に対してポンド円1枚でトレードする)。

日本のFX会社ではスプレッドも低く設定されているため(MT4のポンド円のスプレッドは依然高い)、ポンド円もポンドドルも日足だけでなく日中足でも積極的にトレードができます。

と言っても何度もスキャルピングでトレードする場合、勝っても負けても損益に対して半分くらいスプレッドを持っていかれていることにも成り得るため、十分に注意が必要です。

ブレイクアウトなど勝率が低くコツコツドカンを狙う手法の場合、ポンド円は負けが多く、いざというときにこれまでの負けをすべて取り戻し大きく利益を上げる印象があります。ギリシャショックや震災後の相場を思い出すと想像しやすいと思います。

多くのトレーダが陥りやすい高い勝率に目がくらむことなく、あくまで長期的に損益を見られるトレーダになることが大切です。

また、同じ地域にあることから比較的値動きが少ないユーロポンドなどを使ってサヤ取りをするトレード方法もあります。

「サヤ取り」を使ってFX相場からコツコツ利益を得る

 

取引する時間帯を絞る

ここからは一般論ではなくあくまで個人的な取引の方法です(これまで一般論ではないこともあったと思いますが)。

ポンド円はどの時間帯もスプレッドに対してボラティリティも大きい傾向があります(カタカナばかりになってしまい意識が高い系と揶揄されてしまいそうではございますが、どうかご了承ください)。

反対にポンドドルはポンド円ほどのボラティリティはありません。この記事が公開される2015年9月8日時点でのボラティリティを比較すると以下になります。

通貨ペア 日足 週足
GBP/JPY 212.4 693.5
GBP/USD 117.0 271.4

(引用元:http://www.myfxbook.com/forex-market/volatility

たとえば、FXの教本などに「通貨ペアはなんでも良い」「損切りは◯pipsで」と書いてある場合がありますが、通貨ペアは適当で良く、損切りの値は固定することの無謀さが分かります。

本に書いてあることの是非ではなく、そのような内容を掲載するというレベルで教材の良し悪しを判断するという方法もあります。

お話が逸れましたが、ポンドドルに関しては円を介していないため、東京時間では動きにくいという傾向があります。世界3位の取引量を持つポンドドルも(1位はユーロドル、2位はドル円)、ヨーロッパやアメリカが寝ている時間帯は取引されることが少ないことを意味します。

そのため、日中足でトレードする場合、ポンドドルの取引は東京時間では取引していません(あくまで個人的な意見です)。たまに大きな波が取れるときがありますが、1回のスプレッドで平均1〜2pips(大体2pips前後)を支払うと、1ヶ月(22営業日)で44pipsものスプレッドコストを支払う計算になります。

1年間では528pipsです。

-528pipsからスタートするのと同じことです。この時点で、かなり胴元が有利になっていることが分かります。

ロンドン時間、ニューヨーク時間になるとポンドドルは世界的に取引されるようになり、またイギリスの経済指標が発表されることからポンドの材料になることが多くなります。そしてはじめて、スプレッド分を差し引いても十分に利益を出せるだけの値動きが期待できるようになるのです。

 

まとめ

【第36回】イギリスの経済指標とポンドを使ったトレード、いかがでしたでしょうか。

ポンド円は大きく動く通貨ペアのため、きちんとしたリスク管理がすれば大きな利益を得ることが期待できます。どの通貨ペアで取引する場合も、手法だけでなく「資金管理」を含めて相場に臨むことが大切なのだと思います。


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しゃまらーしか

しゃまらーしか

ひょんなことからFXサイトを作ったシステムトレーダ。東京都港区在住。スプレッドシートを使って過去のチャートを分析するのが得意です。MT4を使ったEAの開発もしています。大好物の甘い物を求めて、今日もVivienne Westwoodのお洋服をこしらえて甘味処を探索しています。

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